忘れる努力ができるか

いい雰囲気の相手と出会い、仲良くなった時、その相手と交際するかどうかを決める時、人はなにを決め手にしているでしょう。多くの場合、単に相手を好ましく思ったからではないでしょうか。そして相手もあなたのことを好ましく思っていれば相思相愛、交際関係が成立するものです。
しかし、せっかく素敵な異性との出会いがあった、そして相手から好意を寄せられたというのに、喜ぶことができない人も中にはいるでしょう。過去の恋をまだ忘れることができていない場合、自分も相手を好ましく思ってはいるものの、交際するかどうかという雰囲気になると「どうしよう」と思わず萎縮してしまうはずです。そんな人はきっと「新しい恋をすれば、過去の恋なんて忘れられる」と、心の整理がつかないうちに一歩踏み出してしまったのではないでしょうか。
過去の恋を忘れられずにいる、そんな未練や心残りは必ずと言っていいほど、新しい恋人に伝わってしまうものです。相手はあなたを好きなのですから、何か隠している、その悲しさや辛さもわかってしまうでしょう。それだけ相手があなたを想ってくれているからです。人というものは、大好きな人、もしくは逆に大嫌いな人に対し、表情や言葉を観察する力が強くなるものです。あなたが隠しごとをしていれば、どんなことを隠しているのかまではわからずとも、相手はなにか隠しているとすぐに察してしまうでしょう。中には「隠しごとがあってもいい、それでも愛情は変わらない」という人もいるかもしれませんが、おそらくほとんどの人は隠しごとなんてしないでほしいと思っているはずです。バレるにせよ、バレないにせよ、そのような隠しごとがあるというのは二人にとって良いことではありません。
ですから、過去の恋をいまだに強く想っているのであれば、新しい恋で忘れようなどとヤケになるのはやめましょう。この恋を過去の恋との決別の機会にしようと腹をくくって、自分自身の中で忘れる努力をするべきです。